よくある用語

名画座・特集上映で使われる用語20語の定義。

用語の説明

入替制
上映回ごとに客席を空け、次の回の客と入れ替える運営方式。1回分のチケットで観られるのはその回だけ。
2本目割
同じ日に2本目の作品を続けて観る客の、2本目の料金を割り引く制度。割引額と対象の回は館ごとに決めている。
35mmフィルム上映
35mm幅の映画用フィルムを映写機にかけて上映する方式。上映用のプリントと映写機のある館で行う。
DCP(デジタル上映)
DCP(Digital Cinema Package)は、映画館で上映するためのデジタルデータの規格。いまの映画館の上映の多くはこの形式で行う。
4Kレストア
元のフィルムを4Kの解像度で読み取り、傷や退色を補修して作り直したデジタル版。上映はDCPで行う。
名画座
名画座は、新作の初公開ではなく、過去に公開された映画を上映する映画館を指す通称。同時期に複数の旧作を組み合わせた2本立て・3本立てや、監督・俳優ごとの特集上映を組むことが多い。東京では新文芸坐・早稲田松竹・シネマヴェーラ渋谷・ラピュタ阿佐ケ谷・神保町シアターなどが名画座として知られる。上映形式は35mmフィルムやデジタル素材など館ごとに異なり、料金体系も館によって幅がある。東京の名画座・ミニシアター一覧
ミニシアター
ミニシアターは、大手のシネマコンプレックスに比べて座席数・スクリーン数が少ない小規模な映画館を指す通称。単館系の作品やアート系映画、上映館が限られる海外のインディペンデント映画などを扱うことが多い。名画座(旧作中心の上映)と役割が重なる館もあれば、新作の単館公開を専門とする館もあり、業界共通の厳密な定義があるわけではない。呼称は慣用的に使われている。
特集上映
特集上映は、特定の監督・俳優・テーマ・国・年代などでくくった複数の作品を、期間を区切って上映する企画を指す。単発の1作品上映と異なり、通常は会期と上映作品のリストが事前に発表され、期間中に複数の作品が入れ替わりで上映される。ある人物の過去作を振り返るレトロスペクティブや、亡くなった人物を偲ぶ追悼上映も、特集上映の一種に含まれる。
リバイバル上映
リバイバル上映は、過去に劇場公開された映画を、期間を空けて再び劇場で上映することを指す。名画座で定番的に行われる旧作の再上映のほか、4Kレストア版・デジタルリマスター版の完成や、公開からの周年などを機に、シネマコンプレックスで期間限定上映されるケースも含まれる。上映される作品や期間、上映館は企画ごとに異なる。
レトロスペクティブ
レトロスペクティブは、ある監督・俳優・製作会社などの過去の作品をまとめて振り返る特集上映の形式を指す。対象者の代表作から初期作・上映機会の少なかった作品まで幅広く選ばれることが多く、映画館だけでなく映画祭でも同様の企画名として使われる。日本語では回顧上映と呼ばれることもあり、上映作品数は企画によって数本から数十本まで幅がある。
追悼上映
追悼上映は、亡くなった監督・俳優・スタッフなどを偲び、その人物が関わった作品を集めて行う特集上映を指す。企画の発表や実施が本人の逝去後に行われる点で、生前から企画されるレトロスペクティブとは区別される。上映作品には代表作のほか、あまり上映機会のなかった作品が組まれることもあり、実施時期は逝去からの期間によって異なる。
2本立て
2本立ては、1回の入場料金で2本の作品を続けて上映する興行形式を指す。名画座で広く行われており、旧作2本を組み合わせる場合のほか、新作と旧作を組み合わせる館もある。上映の順序や、1本目と2本目の間の休憩の有無、途中入場・途中退出の可否は、館や回によって異なるため、来場前に各館の案内で確認する必要がある。組み合わせは日替わりで変わる館もある。
2本目割
2本目割は、2本立て興行において、1本目の上映に続けて2本目も鑑賞する客に対し、2本目の料金を割り引く制度を指す。1本目のチケットの提示などによって割引が適用されるのが一般的だが、割引額や適用条件、当日券限定かどうかは館ごとに異なる。同日中に別の回として2本目を観る場合の扱いも館によって異なるため、利用の際は各館の公式サイトの表記を確認する必要がある。
入替制
入替制は、上映回ごとに客席をいったん退出させ、次の回の客と入れ替える運営方式を指す。同じ回のチケットで座席に居座り続けて、続けて別の回を鑑賞することはできない。対義語は、購入した1回分のチケットで施設内に居続けられる非入替制(フリー入場制)で、名画座の中には非入替制を採る館もあるため、入場前に確認する必要がある。
自由席
自由席は、座席番号の指定がなく、入場した客が空いている席から自由に選んで座れる座席方式を指す。対義語は座席番号が決まっている指定席。名画座では自由席を採用する館が多く、開場時刻や整理券配布の有無、満席時の対応、前売り券の扱いは館ごとに異なるため、来場前に各館の公式サイトの案内に従って確認する必要がある。
オールナイト
オールナイトは、深夜から翌朝にかけて、複数の作品を連続して上映する興行形式を指す。名画座では監督特集やジャンル特集をオールナイト枠で組むことがあり、通常の日中の興行とは別回・別料金として設定されることが多い。上映本数や休憩の有無、終演時刻、途中入退場の可否は企画ごとに異なるため、事前に確認する必要がある。
レイトショー
レイトショーは、夜間の遅い時間帯に設定された上映回を指す。映画館によっては、日中の通常回と異なる料金(多くは割引料金)が設定される場合がある。上映開始時刻の目安や対象となる時間帯、料金の扱いは館ごとに異なるため、利用の際は各館の公式サイトで確認する必要がある。終演時刻が深夜に及ぶ回もあるため、帰りの交通手段も事前に確認しておく必要がある。
モーニングショー
モーニングショーは、朝の早い時間帯に設定された上映回を指す。映画館によっては、日中の通常回と異なる料金(多くは割引料金)が設定される場合がある。上映開始時刻の目安や対象となる時間帯、料金の扱いは館ごとに異なるため、利用の際は各館の公式サイトで確認する必要がある。名画座では特集上映の1回目として設定されることもある。
35mmフィルム上映
35mmフィルム上映は、デジタルデータではなく35mm幅の映画用フィルムを映写機にかけて上映する方式を指す。上映できるかどうかは、そのフィルムの保存状態や、上映可能なプリントが存在するかに左右されるため、実施できる映画館や回数が限られる。名画座の中には、35mm対応の映写機を維持し、フィルム上映を定期的に組む館もある。
16mm
16mmは、35mmより幅の狭い16mm幅の映画用フィルムの規格を指す。教育用・記録用フィルムや、一部の自主制作作品などで使われてきた規格で、上映には16mm対応の映写機を持つ映画館が必要になる。35mmに比べて上映できる館はさらに限られており、特集上映の中で「16mm上映」と明記されることで区別される。
4Kレストア
4Kレストアは、既存のフィルムやマスター素材をスキャンし、4K(横約4000画素)相当の解像度でデジタル修復した映像を指す。傷や色あせの補正を伴うことが多く、劇場公開時のオリジナルに近い状態を再現する目的で行われる。修復済みの版は、リバイバル上映や特集上映の呼び物として、名画座やシネマコンプレックスの双方で上映されることがある。
デジタルリマスター
デジタルリマスターは、既存の映像・音声素材をデジタル処理で調整し直すことを指す。解像度そのものを引き上げる4Kレストアとは異なり、色調補正や音声のノイズ除去など、元の解像度の範囲内での調整を指して使われる場合もある。呼称の使われ方は配給会社・興行会社によって幅があり、上映告知の表記もそれに応じて異なる。
ニュープリント
ニュープリントは、既存のフィルムから新たに複製・現像し直したプリント(上映用フィルム)を指す。上映を重ねて傷や劣化が進んだ既存のプリントに代わって用意されることが多く、名画座や特集上映で「ニュープリントで上映」と案内される場合、新たに複製されたフィルムが使われることを意味する。デジタル素材の新規制作とは区別される。
活弁(無声映画)
活弁は、音声トラックを持たない無声映画の上映時に、弁士と呼ばれる語り手が画面に合わせて台詞や状況説明を生の声で行う上映形式を指す。日本の無声映画期に発達し、伴奏として楽士による生演奏が付くこともある。現在も一部の映画館の上映会や特集上映で、活弁付きの上映が企画として行われており、通常の上映と別料金になる場合もある。
トークイベント付き上映
トークイベント付き上映は、映画の上映に加えて、監督・出演者・評論家などによるトークや舞台挨拶を同じ回に組み合わせた上映を指す。トークが行われるタイミングは上映前・上映後のどちらの場合もあり、実施の有無や登壇者、時間の長さ、当日の座席確保の条件は回ごとに異なるため、来場前に各館の告知で確認する必要がある。通常回より料金が高く設定されることもある。